高雄

台湾 高雄市
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旧市街

高雄の旧市街は、現在の中心部から見てざっくり西にある。日本統治時代はこのエリアが高雄の中心であり、高雄駅も当初はこちらに建設された。1941年に現在の位置に高雄駅が移転したあとは高雄港駅に改称して、わりと最近まで営業されていた。

現在建設が進んでいるライトレールはこういった廃線や貨物線跡をフルに活用している。かつて使われていた機関車と最新のライトレールの並びが見られるのはこういった事情ならでは。

川に近いエリアはこんな感じ。旧高雄市役所は現在歴史博物館として使われている。

海側はいかにも貿易港といった風景。古くからの港や建物も残りつつ、一番海側に新しい埋立地が作られることで現代の港としてもしっかり機能している。澎湖諸島や後で紹介する旗津などへは、このあたりから船が出ている。

さらにトンネルを抜けて西側には高雄でトップクラスの大学である「国立中山大学」がある。自然も豊かで市街地にも近く、何とも羨ましい環境だ。

寿山

港町といえば近くまで山が迫っており、そこに登って見る景色を思い浮かべる方も多いかと思う。高雄も例外ではなく、旧市街は寿山にへばり付くように埋立地が広がっている。また展望台までの道がちょっとしたハイキングコースになっており、観光客だけではなく散歩中の現地の方も何人か見かけた。

日本統治時代からの建築などもあり道中飽きないし、なにより展望台からの景色が素晴らしいのでおすすめ。

旗津

旧市街からフェリーですぐの対岸エリアが「旗津」である。こちらにも歴史を感じられる建物が多く残っている。地形でいえばもともとは砂嘴であり南側は台湾本島と地続きだったが、戦後に港湾を整備する際に本島と切り離されたようだ。

高雄のプチリゾート地となっており、フェリーを降りて少し歩くと絵に描いたようなビーチが広がっている。また、その道中には屋台が密集している。漁港も近いことから、海鮮系の店が多い。

台鉄の新駅たち

台鉄の高雄近郊区間の地下化に合わせていくつかの駅が開業したので、そのうち3駅を紹介する。。完全に新規開業となる駅もあれば、かつての廃駅を復活させた駅もある。

高雄駅から台北方面に向かって1つ目の駅が三塊厝駅。高雄駅が旧市街地から現在地へ移転してきたことで利用者が減少して一度は廃止された駅のようだが、今回の地下化に合わせて復活することとなった。

その2駅先は美術館駅で、名前の通り高雄市立美術館が近くにある。光を取り込んだ開放的な駅舎や通路沿いのアートなど、美術館への玄関口にぴったりの雰囲気。近いうちにライトレールとの乗換駅になる予定である。(→2021年12月開通!)

同じくライトレールとの乗換駅になる予定なのが科工館駅。「科学工芸博物館」の最寄り駅だ。敷地がかなり広く、台湾の鉄道、台湾の過去の水害、衣食住の中の科学など、様々な科学分野に触れることができる。大人でも見ごたえのある展示が充実している。

左営

高雄の新幹線(高鉄)の駅があるエリア。高速道路も近くまで伸びているため、高雄より南の街に向かう人はここで高速バスに乗り換えることができる。さらには地下鉄一本で中心市街地とも繋がっており、高雄の北の交通の要衝となっている。駅のすぐ近くには新光三越もあり、ちょっとした商業の集積地にもなっている。

台湾では新幹線(高鉄)と台鉄(在来線)が別会社となっており、それぞれ駅名も異なる。高鉄の左営駅に乗り換えられるのは台鉄の新左営駅である。台鉄左営駅では乗り換えられないので注意が必要。

蓮池潭

左営の近くには蓮池潭と呼ばれる池がある。孔子廟や龍虎塔が名物だが、これらは建設後しばらくしてここに移転してきたようだ。

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